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ディスカス飼育論
エーハイム スポンジブロック(濾過槽の物理濾過と生物濾過)
2006年2月24日にエーハイムジャパンより発売された「スポンジブロック」を使用したディスカス飼育をご案内しましょう。初めてこの飼育方法を見たのは、ドイツのシュテーター博士のお宅である。ほとんどの水槽は単独水槽で、濾過はエーハイムの外部フィルターでした。そしてブルー色のスポンジで物理濾過。「スポンジの掃除サイクルは?」の質問に、「1年くらいかな?」という答えでした。たぶん、もっと長期間掃除をしていないようでした。
その後、日本で開催されたディスカス講習会(ゲーベル氏&シュテーター博士が講師)でも紹介され、参加したホビーストからは、輸入を希望する声が多くあがっていました。
まずは実験するために、2004年にドイツで開催されたインターナショナル・ディスカスチャンピオンシップの会場で購入することができました。会場内のブースのいたるところで販売されていましたが、山積みされていたブルースポンジは、最終日にはほとんどのブースで売り切れるほど人気があります。また、ドイツの熱帯魚店にいけば、どこでも買える商品です。ドイツでは普及品であるこのスポンジは日本には無く、適したスポンジを製造しているのは、ドイツでも3つの会社だけだそうです。
帰国後、入手したスポンジを水槽に設置して実験開始。店舗の移転もあり長期データーは取れていませんが、去年(2005年)の3月から使用していますが、約1年間スポンジの掃除をしなくてもディスカスは調子よくキープされています。
[濾過]
ディスカスの濾過で重要なのは、「物理濾過」と「生物濾過」を分けることです。ディスカスハンバーグなど、水を汚しやすい餌を多量水槽に投入しますが、その餌がフィルター内に入らないようにすることが大切です。
私は、濾過能力や耐久性の面で優れているエーハイムの外部をオススメしていますが、説明書どおり使用すると、ハンバーグや赤虫、ディスカスフードなどは、濾過槽へ入ってしまいます。濾過槽へ入った餌はエーハイメックやスポンジで止まり、やがて微生物により分解されます。この方法は、物理濾過をフィルター内で行っているのです。多量の餌や魚の糞は、急速に濾過槽内を汚し、高性能な濾材をも能力を低下させます。そこで、濾過槽内にできるだけ有機物を進入させないようにする方法が水槽内物理濾過です。ノーマルのストレーナーからは容易に餌や糞が進入しますので、そのストレーナー部で物理濾過するのです。今まではテトラのP−Tフィルターをオススメしていました。しかし、P−1フィルターは、頻繁な清掃をしなければ目詰まりしてしまいます。P−Tフィルターでもそこそこ物理濾過は行えましたが、スポンジブロックはさらに理想的な物理濾過を行います。物理濾過を行う一番最初の場所は、スポンジの外面積(内部は含まない外側の面積)です。P−Tフィルターは円柱型のスポンジですが、外面積は約330m²です。スポンジブロックを奥行きと高さが45cm水槽で使用した場合の外面積は約1800m²で、5倍以上の表面積があります。この違いは、同じポンプで濾過した場合、それぞれのスポンジを通過する水流の違いとなります。5倍以上の表面積を持つスポンジブロックのスポンジを通過する水流は、P−Tの5分の1になります。スポンジを通る水がゆっくりと通過すると、餌などはスポンジの表面に止まりやすくなります。スポンジを通る水流が強ければ、餌や糞はスポンジを通りやすくなります。
スポンジで餌や糞をブロックして水槽内物理濾過を行い、濾材に着生した硝化細菌に濾過槽内生物濾過をさせることで、最高の濾過能力を得られます。
[スポンジブロックの機能]
スポンジの表面に止まった餌はどうなるでしょう?フィルター本体に入った餌を魚は食べることはできませんが、水槽内のスポンジで止まれば最後までディスカスは食べつくせます。細かくなった餌はスポンジ内部に入り込みますが、微生物によって分解されます。糞も分解されながらスポンジ内部に吸収されていきます。
スポンジ内部に入り込んだ餌や糞は、そのままスポンジ内部に蓄積されるとスポンジを目詰まりさせますが、微生物により分解され、ストレーナー側の水槽底面に沈殿します。スポンジを通過する間に、有機物を一部無機化して、スポンジを通過するころにはフロック化して沈殿させるのです。この方法は、汚水処理などでも使用されていますが、その応用です。。
[メンテナンス]
このスポンジのメリットは、スポンジの清掃期間が長いことです。同時に、フィルター内部の濾材清掃期間も長くなります。店内のディスカス販売水槽で使用していますが、11ヶ月経った今でも、スポンジブロックの清掃は行っていません。この感じですと、あと1〜2年は掃除不要だと思います。糞や餌が進入しないフィルター本体の清掃は、汚れがバクテリアの死骸だけですので2〜3年経ったら点検清掃する程度です。2〜3年はP−1フィルターを使用していたときのデーターなので、スポンジブロックを使用すればフィルターの清掃期間はもっと長くなるでしょう。
[バクテリア]
濾過槽の清掃ですが、掃除を頻繁にするほうがよいと思っている方もいらっしゃるかもしれません。必要なら掃除しなければなりませんが、濾材を掃除することはバクテリアの生態系を変えることになります。濾材の掃除をした後、飼育水のバランスが崩れた経験をお持ちの方は多くいらっしゃるでしょう。状態のよい濾材は、なるべく手をつけないことで安定した浄化能力を発揮します。
[スポンジブロックの設置例]
今回、エーハイムの外部式フィルターで設置例をご紹介しますが、上部式フィルター、オーバーフロー水槽などでも、ポンプの吸い込み口、オーバーフローパイプを、スポンジで魚の泳ぐスペースと分けることで、同じ効果が得られます。

エーハイムジャパンのホームページ



エーハイムスポンジブロック
サイズは600×500mm
店頭売価 3800円(税込み)
通販の送料は、ヤマトの60cmサイズ(最小サイズ)で3枚まで送れます。

水槽側面がこのサイズ以内なら、スポンジをカットして使用できる。
スポンジの厚みは50mm
硬めのスポンジで、水にも強い材質だ。
設置する際、はじめに水深を測ってみよう。スポンジの高さを決めますが、水深より長くする。
写真は水深385mm位なので、385mm以上です。
今回使用する水槽は枠があるタイプなので、水槽底面から枠までの長さを、スポンジの高さにします。
420mmがスポンジの高さだ。
水槽内部の奥行きは、各水槽によって異なる。
水槽の外側ではなく、内部の長さ+10mm程度がよい。
今回使用する水槽内部の奥行きは440mm位なので、450mmがスポンジの奥行きだ。
サイズが決まったので、マジックで書き込む。
切断はカッターで簡単にできる。
ここで注意することは、切断面を直角にすることだ。
外部フィルターの場合、給水と排水のホースかパイプがある。今回の設置水槽は、スポンジ設置場所に、給水パイプ側から排水パイプ(シャワーパイプ)が横切っているため、シャワーパイプ部分をカットした。
カットが終われば、設置する。
外部フィルター(上部も同じ)に、スポンジを取り付けている場合は外す。写真のように、外したままでもOK。ノーマルのストレーナーを持っていれば、ノーマルに戻してもよい。
ヒーターなどは、吸い込み口側に設置すると、すっきりして見栄えもよい。
設置完了です。餌は、このスポンジでブロックされる。水槽内部は少々狭くなるが、よい水質を保つことはディスカスのためになる。
吸い込み口側のスペースを狭く、魚のいるスペースを広くする。
このスポンジは、11ヶ月使用しました。新しいスポンジは、真っ青でチョット違和感のある色だが、使用しているとなじんだ色になる。
スポンジの表面には菌類が発生しており、ディスカスは頻繁にスポンジ表面を突っつき、その菌類を食べている。
ディスカスハンバーグは、フィルター内部に入り込むことはない。
細かくなった餌も、スポンジ表面でブロックされているので、ディスカスは後からでも食べることができる。
吸い込み口側には、餌や糞が分解され、沈殿する。この沈殿物を、水換えなどで取り除く。
店では、1ヶ月毎に取り除く程度です。

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